コーチング×人事の知〜理想的キャリア創造!〜

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誰のための仕事なのか?

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新型ウイルスの影響がさまざまなところに及んでいます。イベントの延期・中止などのほか、社員に在宅勤務を命じたり、勧めたりする企業も出てきています。また、まもなく就活本格スタートの時期ですが、合同説明会や個別企業説明会などを中止する動きも出ています。

 

説明会がなくなって困っている学生さん、代替手段を講じるために四苦八苦している企業担当者などネガティブに感じている人もいる一方、家で仕事ができてラッキーと思っている社会人や、Web説明会で十分だぜ!丁度いいぜ!という学生さんなど、ポジティブに捉えている人もいることと思います。

いずれのパターンにおいても、共通して言えるのは、異常事態に直面したことで、必要なもの、もしくは必要ないものが明確化しているという状況だと思います。上の例で言えば、その人や企業にとって、対面での説明会が本当に必要なものなのか、そうではないのか、ということが浮き彫りになったわけです。在宅勤務についても同様でしょう。「この会議要らないじゃん!」「そもそもオフィスなくていいでしょ!」「定例ミーティングは意外と重要」など今回あらためてさまざまな感想を持っている方もいるかと思います。つまり、ある意味で、この異常事態は要るものと要らないものの判別に役立っていると言えます。

 

大きな災害の際にも同様のことが起きます。生きていくのに必要なことがわかると同時に、不要なこともわかるのです。平穏な日常においては、なんとなく、やるべきと思って(思い込んで)やっていることも、危機に直面してあらためて考えてみると、不要だったと気づくことがあります。あるいは、本当に必要なことがわかってきます。

 

似たような話として、暇な人や暇なときほど不要な仕事を増やしてしまう、ということがあります。逆に、忙しく、追い込まれている人の方が仕事の取捨選択ができており、生産性が高かったりもします。

時間ができると"クリエイティブな仕事"をしたくなる気持ちはよくわかります。しかし、例えば、その仕事は誰の役に立つのか、誰を助けられるのかという視点で考えてみると、本当の必要性が判断できるかもしれません。

仕事とは本来、誰かの役に立つためのものだと思います。あるいは、自分の成長のためと置き換えても良いと思います。いずれにしても、冷静に考えてみて、自分を含む誰かのためにならないような仕事であれば、その時間を早く切り上げて自己研鑽などの時間に充てるか、家族やパートナーのために使う方が賢明です。

そうは言っても上司命令だし、やるしかないのよ…という方は、①誰かの役に立つ部分、自分の糧になる部分を少しでも見出す(この経験から自分は何を学んでいるのか考えてみる)、②見出せるように可能な範囲で工夫する、③メンタルトレーニングと思ってある程度こなしてみる、④上司と対話してみるといったことを試してみると良いかもしれません。

 

 

プロコーチ

中村公省 Kosei NAKAMURA