コーチング×人事の知〜理想的キャリア創造!〜

コーチング×人事の知見でより良いキャリア・社会を創造する!

「ボーナスや人事評価に不満、転職したい!」評価・賞与制度の本質とは?

f:id:creationcoaching:20191207211838j:image

 

人事考課(評価)のフィードバックやボーナス支給の時期を迎えている方も多いと思います。

予想より良い評価だった、ボーナスも増えてモチベーションが上がったという人がいる一方、納得がいかない、頑張ったのにあんまりもらえていない…という思いを抱いている方も多いかもしれません。

この評価。このボーナス。さて、そろそろ本気で転職かな…と思っているあなた。転職活動開始!の前に、人事評価制度やボーナス(賞与)制度について、少し考えてみていただければと思います。

※ここでは賞与が個人の評価に連動している制度を前提として記述しています。

何が問題なのか?

ボーナスや評価に対する不満を生む原因は何なのでしょうか。明らかに経営状態が良くない、職場環境が悪い、制度的にまずいなどの理由を除けば、制度運用の問題が非常に大きいと考えます。

具体的には2つの問題があると考えます。

 

①評価の仕方が良くない

1点目は経営層、人事部門、マネージャーの評価の付け方、チェックの仕方が良くないという問題です。例えば、制度上は成果主義であるにもかかわらず、波風を立てなくないがために結局年功序列での評価をしてしまったり、評価基準が極めて曖昧になってしまったりすることなどがあります。

 

②メッセージがきちんと伝えられていない

2点目は、経営、人事、マネージャーのコミュニケーション力、伝える力の問題です。

評価制度や賞与制度、あるいは評価そのものには会社としてのメッセージが含まれています。言い換えれば、経営や人事として、社員に対する期待や思いを表現したものが制度であると言えます。単純化した例で言えば、成果主義的な制度は「成果を出して欲しい。その分、報酬を出す」というメッセージです。個人に対する評価であれば、「〇〇の点で成長したからA評価」など、より直接的にメッセージが含まれていることもあるでしょう。

至極当たり前ですが、制度の主旨や、その期の評価理由がしっかりと伝わっていれば、評価された側も納得感を持って評価を受け取ることができます。逆に言えば、メッセージが届いていないからこそ、評価に対する不満が生まれやすくなるというわけです。(大前提として、評価者と被評価者間に信頼関係があるかどうかの問題ももちろんあります。)

一方で、評価される側にも、きちんと期待や希望、実績をマネージャーに伝えきれているか、という問題があります。つまり評価者、被評価者が互いに期待をしっかり表現し、理解し合うということが必要なのです。

 

当然ながら、適切にコミュニケーションが取れる環境や仕組みを整える必要もあります。しかし、制度や環境、仕組みをいくら整えようが、しっかりと運用することと、しっかりとコミュニケーションを取ることを疎かにしては全てが台無しになってしまうと考えます。これこそが、問題の根本であり、最大の改善ポイントです。

 

そもそも賞与とは何か?

少し横道に逸れますが、そもそも賞与ってなんだっけという話です。経営視点で言うならば、賞与とは、その期の稼ぎをみんなで分け合うもの、また、そのようにして社員の頑張りに酬いるものであると言えます。よりドライに捉えれば、賞与とは人件費の調整弁です。毎月の給与として固定額を払うのは経営的にリスクだが、儲けが出れば社員に還元するという考えです。人的資源管理が高度化し、また一方で企業内の職務が細分化されていく中で、複雑化してしまっていますが、もっと評価や賞与というものをシンプルに捉えてみるのも良いかもしれません。

ちなみに、日本の賞与や給与制度について、歴史から知りたい方はこちらが参考になると思います。

日本の賃金を歴史から考える

日本の賃金を歴史から考える

  • 作者:金子良事
  • 出版社/メーカー: 旬報社
  • 発売日: 2013/11/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

まとめ:やっぱり人事評価やボーナスに納得がいかない。どうすれば良いのか?

評価や賞与に納得感がない理由について、少しでも客観的に捉えられましたでしょうか。「わかったけど、やはり不満はある。どうすればいいのか!やはりこの会社を辞めたい…」と思っている方もいるかいるもしれません。

そのような場合には、結論として、とりあえず転職活動をしてみるのが1つの解です。転職エージェントや私のようなキャリア関連のコーチ、カウンセラーとまず話してみると良いと思います。専門家と話してみると、わかること、気づくことがたくさんあります。私も背景はいろいろありましたが、とりあえず動いてみた人間の1人です。

ただし、転職活動で迷走したり、なんだかんだで同じような会社に入ってしまい、問題を繰り返さないためにも、まずはこの機会に、賞与や人事評価というフィードバックを通して、自身と会社の価値観について考えてみることをおすすめします。

既述のとおり、「会社とあなた」という関係の中で考えるならば、評価にもとづく賞与の本質とは、会社の考えや期待、メッセージです。賞与とはコミュニケーションなのです。

今一度、御社の賞与・評価制度の主旨(探せば通常は社員がアクセスできるところに必ずあります)を読むなり、人事に聞くなり、マネージャーから受け取っているメッセージを掘り下げて考えるなりしてみてはいかがでしょうか。そして、あなたが大切にしたい価値観と照らして、会社の考え方があなたと合うのか、合わないのかを考えてみると良いと思います。

今の会社と自分の価値観を見つめてから転職活動をすることで、きっと納得のいく結果が出やすくなるでしょう。

 

なお、賞与や給与制度に込められたメッセージの読み解き方については、以下のサイトが参考になると思います。

図解|報酬制度・賃金制度の作り方 | 人事コンサルティングの株式会社ピース

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA 

実現したい社会【ビジョン】

f:id:creationcoaching:20191207153009j:image

どんな社会を実現したいのか、すなわちビジョンについて書いてみます。(ミッションは以前書きましたので、上位概念であるビジョンを言語化してみます。【コーチとしてのミッション】まとめ「人を育てられる人」を育てる - コーチング×人事の知〜理想的キャリア創造!〜

 

まず、今後の社会はどうなっていくのか。諸説ありますが、多くの人の持つイメージとして以下のようなものが挙げられると思います。

 

経済について。全体として、今後、大きな成長は望めないにしても、経済的な豊かさが失われていくことはない。しかし、良くも悪くも現状維持以上のことはなかなか起きえない。

 

技術については、着実に進歩していく。問題となるのは、その使い方、活かし方。いかにして、人と社会にプラスの価値を与えられるような使い方ができるか、弊害を減らしていくかがポイント。つまり、ある意味では、考え方や心の問題とも言える。

 

また、持続可能性というものが重要なキーワードであることは間違いない。一方で、争いや事故や災害は、起きるときには起きてしまうし、意図しない破壊や中断が生じることもあるかもしれない。

 

その他、さまざまな説、さまざまな側面が語られていますが、どのようなシナリオが現実になろうとも、私は、以下のような社会(の側面)を創ることが大切だと考えています。

 

それは、

どんな時でも、どんな状況でも、人々の心は豊かで、お互いにいつでも助け合え、高め合うことのできる社会です。

 

少し言い換えると、人々の精神的成熟度が高く、コミュニティの力で課題を解決し、幸せを生み出していくことのできる社会です。

 

あるいは、各個人が、精神的な豊かさを積極的に創造し、かつ、互いにその恩恵を享受できる社会と言うこともできます。

 

このような社会を実現するために、コーチングをベースの1つとし、幅広く、人材育成に携わっていきたいと考えています。

 

多くの人が理性と感性の両面で成長し、精神的に成熟した「リーダー」となる。そして、次世代を育てていく。そんな好循環を創り出していきます。

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA 

「自分で選ぶこと」の大切さとメンタル向上策

f:id:creationcoaching:20191204203523j:image

コーチングにおいては、主体性、つまりクライアントが自分で選ぶことを重要視します。自分でやると決めたこと、自分で選んだ選択肢であれば、人から強制されたものに比べ、やる気を持って取り組むことができるからです。

 

日常生活や仕事への応用方法

このノウハウを日常の場面に応用するならば、指示されたこと、「やるべき」とまわりから言われたことをやるのではなく、たとえ限られた選択肢の中であっても、自分はどれが良いと思うのか、立ち止まって考えてから実行に移すとモチベーションの上がりやすくなります。そして、成果も出やすくなります。

 

立ち止まって、と書きましたが、選ぶにあたっては、しっかり自分の感情を掘り下げることが大切です。自分で選んでいるつもりでも、案外、人に言われたことに影響を受けて選んでしまっていたり、規範意識から選んでしまっていたりすることがあります。この場合、意外とやる気が出ない、続かないということになりかねません。論理的に考えることや周囲への影響などを考えることももちろん大切ですが、できるだけ「〇〇すべき」ばかりではなく、「〇〇したい」にもフォーカスしてみるということです。

 

また、部下やチームメンバーにも、自分で考え、選んでもらうということを意識すると、チーム運営がよりスムーズになります。(変な「誘導」にならないようには注意する必要があります!形上、選ばせているだけという状態が最もモチベーションを下げます。)

 

メンタル向上への応用方法

ただし、実際の仕事や生活においては、自分で選べない、選ぶ権利がない、という場面も多々あるでしょう。そのような場面が連続すると、フラストレーション、ストレスが知らぬ間に積み上がっていってしまいます。

 

擦り減ったメンタルを回復させ、向上させる手段として、些細なことで良いので、自分に向き合い、選ぶ機会をつくることをおすすめします。

 

例えば、仕事帰りに、ある種の惰性でいつものビールやスイーツを買って帰るのではなく、「今どんな気分か?」「今本当に飲みたいもの、食べたいものは何か?」と自分を掘り下げてみて、その思いのままに、好きなものを買ってみる、といったことです。(敢えていつもと違うものを選ぶべきということではなく、結果的に"いつもの"に行きつくのであれば、それはそれでOKです。)

 

自分は今どうしたいのか、どんなものにワクワクするのかというポジティブな心理に焦点を当て、そして自分の意志で選ぶ。これだけで、メンタル回復、向上につながります。


繰り返しになりますが、上記のような心理的な仕組みを、他者をコントロールするために利用してはいけません。ただし、良いチーム、あるいは良い日常を創るためであれば、積極的に利用すると良いと思います。

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA