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採用面接では何をすべきか?-転職・就活のポイント

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本業では企業の人事として、採用面接やそれに類する面談などを多く担当しています。また、私自身、4年前に転職を経験しているのですが、今回は、普段の仕事や自身の経験から、面接において大事だと思うことを求職者目線で書きたいと思います。

 

面接の場において大切なこと

面接というと、自分を売り込みに行くようなイメージを持つ場合もあるかもしれません。そのために、準備として、いわゆる自己分析や話す内容をストーリーとしてまとめておくことなども大切な要素ではあります。そして、面接の場面においては、それをいかにしっかりと話すかが大切なのは言うまでもありません。

しかしながら、面接の場面では、相手(面接官)を認識し、観察することを心がけることがそれ以上に重要だと思っています。

 

あらためて振り返ってみると、転職活動の際、自分でも驚くほど自然体で面接に臨むことができていたように思いますし、しかも、受かった・落ちたがその場でわかったような感覚があり、かつ、全ての合否が予想通りでした。

一方、新卒で面接を受けていた時にはそんなことはなく、面接そのものも緊張でうまくいかなかったり、合否予想も全く予想外のものであったり、当時の自分からすると半ばくじ引きのような感覚さえ、時にはありました。

 

この差が生まれた要因として、転職活動の際には、その企業や人を観察しようという考えを持って面接に臨んでいたことが大きかったと思います。つまり、どんな会社で、面接官はどんな人物なのかを観察しにいくつもりで面接を受けていたことによって、自然体で面接に臨み、望ましい結果を出すことができたというわけです。

例えば、面接室に入ったところで、面接官や部屋の様子をしっかり認識し、観察する。質問されているとき、どう答えるか、どう言うとよく伝わるかといったことも当然考えるわけですが、同時にこの人はどんな意図や感覚、価値観でこの質問をしているのかを考える。また、自分が話している時に、相手の反応を観察する。今思えば、こうしたことを無意識に心がけていたことで、面接をスムーズに終えることができていたように思います。

 

そもそも、面接とは何か

そもそも面接とは何か。受験者が評価される場であることは間違いないのですが、本来はお互いに価値観や志向、スキルなどのすり合わせをする、マッチングの場なのです。ポイントはお互いに「評価」ではなく、合うかどうか、マッチングをしているというところです。自分を評価してもらおう!(あるいはこの受験者を評価してやろう!)というスタンスではなく、①まずはしっかり相手を1人の人として認識する・観察する、②自分が入社した場合、自分もこの面接官もお互いに幸せになれそうか見極めるつもりで臨むことが大切です。少なくとも、①を心がけるだけで、スムーズに会話ができるようになります。面接官側にもぜひ心がけて欲しいポイントです。

 

また、このようなスタンスで面接に臨んでいると、自分に合わない会社(または面接官)であれば、おおよそその場で合わないことに気づくものと思います。場合によっては、その場において高精度で合否が予想できます。

 

どうすれば観察者スタンスや観察スキルが身につくか?

観察者スタンスで面接に臨んでみること。面接とは互いに相性を見極める場だと思うこと。ぜひ意識してみて欲しいと思います。

そうは言っても、やっぱり面接では緊張してしまうし、難しいよ!と思う方もいるかもしれません。しかしながら、日常生活で初めて人に会って話す場面を思い浮かべていただきたいのですが、普通は、自分をよく見てもらおう!というよりも前に、この人はどんな人だろう?と思いながら話すことの方が多いのではないでしょうか。

つまり、ある程度誰しも観察者スタンスで人に会い、観察するスキルを使っているのです。逆に言えば、更に観察するスキルを磨きたい、観察することに慣れたい場合には、日常で「この人はどんな意図や価値観を持ってこの話をしているのか」などと考えながら話をするようにすると良いと思います。

この時は特に、自分と合うかどうかという判断も含めた「評価」は抜きにして観察することを心がけると良いと思います。(評価していると相手が違和感を感じるかもしれませんのでご注意ください。)逆に、しっかりと相手を見ようとすることで、コミュニケーションが円滑になるという副次的効果も期待できます。

ぜひ、心がけてみてください。

 

なお、私のコーチングサービスでは、転職活動・就職活動のサポートとして、ご希望があれば面接などの選考対策も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

(お問い合わせ先は、下の ◇どんなサービス?コーチングを受けてみたい方はこちらから をご覧ください)

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA 

長男長女はよく褒められ、よく怒られる

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お正月休みということで、連日2人の子ども(長男4歳、次男0歳)といつも以上に触れ合っています。そして、いつも以上によく叱り(怒り?)、よく褒めています。あらためて感じるのは、男三人兄弟の長男だった自らのことを思い出してみても、長男長女は「弟妹よりも多くの感情が交錯する場所」だということ。もちろん、多少のバイアスはあるだろうけれど、幼い頃には親戚からの賞賛も、父親からのパンチも、弟たちよりも多くいただいてきた記憶がありますし、他の家の話を聞いても、長子の方が割と親とドンパチをやっている率が高いように感じます。(一度弟は厳罰を喰らって庭の木に縛られていた記憶があり、程度で言えば彼の方が上ですが、割合の話で言えば私の方が上のように思います。※注:上記は平成の話です。笑)

 

自身の長男から分析するに、なぜ怒られるのかというと、1つの見方としては、①親や大人の期待があるから、そして②失敗するからだと思います。

長子の場合、下の子どもと比べて相対的にしっかりしているように見えること、また、本人にしっかりしようという意気込みがあるからこそ、親や大人は当人の実力以上に無意識に期待をしてしまいます。このため、失敗したり、やらかしてしまった時に、大人が抱く期待とのギャップから大人のお叱りを受けるのです。

では、なぜ失敗するのかというと、チャレンジしているからです。できそう!やりたい!と思って行動を起こすことで失敗が生まれてくるのです。

 

本来なら、人材育成に携わる身としては、プロセスをニュートラルに見て、取り組んだ事実をまず評価すべきなのですが、どうしても失敗した結果にのみ注目して怒ってしまっています。難しいものです。

それにしても、子どもと向き合うことは、下手なセミナーやワークショップよりも学びがあるものだと思いました。お互いに家族相手という甘えから感情爆発してますし、だからこそ、振り返り、内省ができれば尚のこと、たくさんの気づきがあるように思います。(まず怒らないのがある意味一番ですけどね!)

 

そんな家族との時間を、お互いの成長のためにも、なるべく増やしていきたいものです。(適切なバランスはとりつつ。)家族に限らず、大切な友人や仕事の仲間との情緒的な交流と置き換えても良いと思います。本業・副業を通じて、より多くの人が、そうした時間を量的にも質的にも増やしていけるよう、さまざまな形で支援していきたいとも感じました。

 

 

クリエイションコーチン

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代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA 

ネガティブに向き合うことと余白をつくること

目標達成や課題解決に向かう方法として、ビジョンや理想像を描くことは非常に有効です。ゴールがしっかり見えていれば、モチベーションを高めることや具体的行動を導くことが容易になるからです。

とはいえ、なかなかビジョンが描けないことや、理想像をイメージできたとしても上手く前に進めないこともあります。(その他、コーチやコンサルタントから「ビジョンは?」と問われ、「それが思いつかないから相談してるんだ!」「そんなことは良いから具体的な方法を考えさせてくれ!」と言う方もいるかもしれません。)

 

私の経験上、ビジョンが描けない、行き詰まっているときには、理想像を考える以外に2つの方法を試してみると有効な場合が多いです。

 

現在に向き合うこと

まずは徹底的に今の状況と自分を分析することです。何ができているのか、何が足りないのか、協力してくれる人は誰か、阻害要因は何か、など一つ一つ確認することです。取り組んでいる課題にもよりますが、フレームワークを用いることも良いかもしれません。例えば「現状分析 フレームワーク」などのキーワードでネット検索すると色々なフレームが出てきます。(ただし、適切なフレームを選択できているか、整理した後に深く考察できるかには注意が必要です。また、フレームを利用することは、フレームに収まらないもの・入っていない要素を捨てることと同義ですので、この点も踏まえられると良いと思います。)

 

また、同様に課題や目標にもよりますが、感情に向き合うことも重要だと思います。特にポジティブなものだけでなく、ネガティブな感情に正面から向き合ってみると良いと思います。何が嫌で、何を課題だと思っているのか、それはなぜか、と考えてみることで逆に理想が見えてくることもあります。また、よく考えたら自分の捉え方が問題で、それは課題ではなかったと気づくこともあります。

そうは言っても、ネガティブな感情に向き合うのは疲れます。無駄に消耗することなく、冷静に感情と向き合う1つの方法として、「自分は今こんな感情である」「なるほど、今はイライラしているのですね」とまるで人や物を眺めるかのように見るという手があります。こんな感情だからこうしなくては、とか、相手にこうなって欲しいと考えるのではなく、「今私の感情はこうである」とそのまま捉えるだけにするわけです。

参考文献を挙げておきます↓

平常心のレッスン (朝日新書)

平常心のレッスン (朝日新書)

 

 

余白をつくること

2つ目は、余白をつくることです。

更に具体的に言うと、余裕やあえて考えない時間を持つことと、考えてもすぐに答えが出ない問いを考えるということです。

前者については、煮詰まったら一旦休む、違うことをしてみるという話です。後者については、人の力を借りる必要がありますが、「それは考えたことがなかった…」というような質問を他者からしてもらうことで、頭の中に空白をつくるという方法です。

 

今必要なのはビジョンを描くことなのか、それとも現在に向き合うことなのか、あるいは余白を作ることなのか。上手く行かない時は特に、こうしたことを考えてみると良いかもしれません。

 

コーチとして、「さあビジョンつくれおじさん」にならないよう自戒も込めて、「まずビジョンを描く」こと以外の目標達成・課題解決方法について、まとめてみました。

 

 

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中村 公省 Kosei NAKAMURA