コーチング×人事の知〜理想的キャリア創造!〜

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ネガティブに向き合うことと余白をつくること

目標達成や課題解決に向かう方法として、ビジョンや理想像を描くことは非常に有効です。ゴールがしっかり見えていれば、モチベーションを高めることや具体的行動を導くことが容易になるからです。

とはいえ、なかなかビジョンが描けないことや、理想像をイメージできたとしても上手く前に進めないこともあります。(その他、コーチやコンサルタントから「ビジョンは?」と問われ、「それが思いつかないから相談してるんだ!」「そんなことは良いから具体的な方法を考えさせてくれ!」と言う方もいるかもしれません。)

 

私の経験上、ビジョンが描けない、行き詰まっているときには、理想像を考える以外に2つの方法を試してみると有効な場合が多いです。

 

現在に向き合うこと

まずは徹底的に今の状況と自分を分析することです。何ができているのか、何が足りないのか、協力してくれる人は誰か、阻害要因は何か、など一つ一つ確認することです。取り組んでいる課題にもよりますが、フレームワークを用いることも良いかもしれません。例えば「現状分析 フレームワーク」などのキーワードでネット検索すると色々なフレームが出てきます。(ただし、適切なフレームを選択できているか、整理した後に深く考察できるかには注意が必要です。また、フレームを利用することは、フレームに収まらないもの・入っていない要素を捨てることと同義ですので、この点も踏まえられると良いと思います。)

 

また、同様に課題や目標にもよりますが、感情に向き合うことも重要だと思います。特にポジティブなものだけでなく、ネガティブな感情に正面から向き合ってみると良いと思います。何が嫌で、何を課題だと思っているのか、それはなぜか、と考えてみることで逆に理想が見えてくることもあります。また、よく考えたら自分の捉え方が問題で、それは課題ではなかったと気づくこともあります。

そうは言っても、ネガティブな感情に向き合うのは疲れます。無駄に消耗することなく、冷静に感情と向き合う1つの方法として、「自分は今こんな感情である」「なるほど、今はイライラしているのですね」とまるで人や物を眺めるかのように見るという手があります。こんな感情だからこうしなくては、とか、相手にこうなって欲しいと考えるのではなく、「今私の感情はこうである」とそのまま捉えるだけにするわけです。

参考文献を挙げておきます↓

平常心のレッスン (朝日新書)

平常心のレッスン (朝日新書)

 

 

余白をつくること

2つ目は、余白をつくることです。

更に具体的に言うと、余裕やあえて考えない時間を持つことと、考えてもすぐに答えが出ない問いを考えるということです。

前者については、煮詰まったら一旦休む、違うことをしてみるという話です。後者については、人の力を借りる必要がありますが、「それは考えたことがなかった…」というような質問を他者からしてもらうことで、頭の中に空白をつくるという方法です。

 

今必要なのはビジョンを描くことなのか、それとも現在に向き合うことなのか、あるいは余白を作ることなのか。上手く行かない時は特に、こうしたことを考えてみると良いかもしれません。

 

コーチとして、「さあビジョンつくれおじさん」にならないよう自戒も込めて、「まずビジョンを描く」こと以外の目標達成・課題解決方法について、まとめてみました。

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA