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クローバーナイト(本の感想)

最近読んだ小説の感想です。

 

クローバーナイト (光文社文庫)

クローバーナイト (光文社文庫)

  • 作者:辻村 深月
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/11/12
  • メディア: 文庫
 

 

直木賞作家、辻村深月さんの作品。

Amazon 内容紹介より

家族の幸せを守るべく、新米騎士(ナイト)・鶴峯裕が右往左往しながら奮闘中。

ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家は、子育てにまつわる数々の試練を乗り越えられるのか!? 直木賞作家・辻村深月が贈る、子育て世代への高らかなエール!

 

父として、夫として主人公鶴峯裕が数々の(本当にちょっとした日常の)事件に立ち向かい、謎を解き、解決していくお話。

小説というより、むしろ何かのテキストに近いという感想です。

 

感想①リアルでちょっと疲れる?

小説とは非日常を経験し、それを楽しんだり、味わったりするものです。しかし、この作品に関しては作者の課題設定力や取材力、描写力の賜物と思われますが、「あるある」を超え、日常感を感じられました。普段の生活の延長にあるような作品であり、子育て世代にとっては、共感できるというよりむしろ、感情移入するとちょっと疲れるかもしれません。

この意味で、人間関係のケーススタディとしても良い本だと思われ、ぜひ今子育てをしていない人にも読んでもらいたい作品です。

 

感想②楽しむよりむしろ勉強になる

作者の得意分野はミステリーであることもあり、謎解き要素が楽しい作品です。ちょっとしたお互いの誤解やすれ違いからいくつかの問題や日常の事件が起きていくのですが、主人公鶴峯裕は鋭い観察眼や交渉力で、時に意図せずしてそれらの問題や事件を解決していきます。公認会計士の設定であり地頭も相当なものなのでしょうが、人間を冷静に観察して真相に気づき、時に自らアクションを起こして解決してしまうことに加え、内省力も半端なく、この点はちょっと(良い意味で)異常です(笑)。もしかすると、現代社会に求められるヒーロー像とは彼なのではないでしょうか。

 

読んだ方いらっしゃればぜひ感想を聞かせてください!

 

 

クリエイションコーチン

Creation Coaching

代表・HRコーチ

中村 公省 Kosei NAKAMURA