ロールモデルがいないという悩み
「ロールモデルがいないので今後のキャリアが不安」。そんな声を聞くことがあります。そもそもロールモデルとは何なのでしょうか。そして、必要なものなのでしょうか。
ロールモデルとは
簡単に言うと、手本となる人物、将来このような人になりたいと思える人物、ということです。
「人物」と書くと、身近にいる先輩や上司をイメージする人もいると思いますが、必ずしも実在する、近くにいる人物でなくて良いと思います。
例えば、以下のようなパターンもありえます。
①身近な人でなくても良い
例:テレビで見た人、本で読んだ人、しばらく会っていない学生時代の先輩、取引先など別の会社の人
②実在する人でなくても良い
例:小説や漫画の登場人物、歴史上の人物
③人ではなくても良い
例:「ライオンのように威厳あるリーダーになりたい」「布団のように暖かい人になりたい」
④1人でなくても良い、要素の集合でも良い
例:A先輩のようにアイデアマンであり、B課長のように傾聴力が高い人
⑤自分でも良い
例:弱点を克服した自分、役員になった自分
つまり、ロールモデルとは、いるかいないかではなくて自分で探求するもの、あるいは創るものです。自分は自分であり、他の人にはなれません。自分はどうなりたいのか、その具体的イメージを、実在の人物などを利用して描くということです。
ロールモデルは必要か
では、ロールモデルはキャリア形成上、必要不可欠なものなのでしょうか。結論から言うと、なくても問題はありませんが、メリットがあることは明らかです。例えば、以下のようなメリットです。
まず、イメージを持つこと自体に意味があります。具体的目標としてのロールモデルを持つことで、具体的な行動が喚起され、成長し、成功をおさめることができます。
また、課題に直面したときに役立つこともあります。この場面でロールモデルだったらどうするのか、というシミュレーションをし、思考のヒントを得ることができます。
例えば、坂本龍馬ならどう考えるか?スティーブ・ジョブズならどう行動するか?将来の自分なら今の自分にどうアドバイスするか?と考えることで、突破口を見つけられる場合があります。
その他、参考情報として以下の記事を見つけましたので紹介します。
キャリア形成における「5つのロールモデル」メソッド - Chikirinの日記
ロールモデルが同じ会社や身近にいない!と嘆く前に、少し思考を広げてみてはいかがでしょうか。
クリエイションコーチング
Creation Coaching
代表・HRコーチ
中村 公省 Kosei NAKAMURA